SNS副業の始め方|運用代行・SNSマーケ・TikTok案件の取り方

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2024年のSNS市場1兆2,038億円の89.1%は広告費で、未経験者に近い運用支援は283億円です。

つまり、「1兆円市場だから簡単に仕事が取れる」のではなく、投稿画像や短尺動画など、担当範囲の明確な仕事から始めるのが現実的です。

この記事では、株式会社サイバー・バズと株式会社デジタルインファクトの市場調査に加え、2026年7月に公開されたSNS関連募集20件を確認し、未経験からの始め方を具体的に整理します。

SNS副業の市場1兆2038億円とは?89.1%は広告費

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※画像はAIによるイメージ

1兆2,038億円は、個人が受注できるSNS運用案件の総額ではなく、企業がSNSマーケティングに支払う年間費用の推計です。

株式会社サイバー・バズと株式会社デジタルインファクトは2024年11月7日、国内ソーシャルメディアマーケティング市場が2024年に1兆2,038億円、前年比113%になるとの見通しを発表しました。

2029年には、2024年比177%となる2兆1,313億円まで拡大すると予測しています。両社による共同市場動向調査は、今回が3回目です。CyberBuzz+1

この調査でいう市場規模は、企業が日本国内で商品やサービスを宣伝・販売するために、SNSマーケティングへ支払う年間費用の合計です。

2024年の内訳は、次のように推計されています。

市場区分 2024年推計額 全体に占める割合
ソーシャルメディア広告 1兆727億円 89.1%
インフルエンサーマーケティング 860億円 7.1%
SNSアカウント運用支援 283億円 2.4%
キャンペーン企画・コンサルティング 102億円 0.8%
分析ツール 66億円 0.5%
合計 1兆2,038億円 約100%

出典:サイバー・バズ/デジタルインファクト調べ。割合は公表資料の記載に基づきます。CyberBuzz

ここで最も大切なのは、市場の89.1%が広告配信に使われる費用だという点です。

企業がSNS上で広告を表示するために支払う費用と、個人が投稿画像や動画を制作して受け取る報酬は、同じものではありません。

「1兆2,038億円市場」という大きな数字だけを見て、未経験者向けの仕事も同じ勢いで増えていると判断するのは早いでしょう。

個人のSNS副業と比較的接点が近いのは、283億円のSNSアカウント運用支援や、860億円のインフルエンサーマーケティングに含まれる制作業務です。

なお、縦型ショート動画向け需要の246億円は、インフルエンサーマーケティング市場860億円の内数です。別の市場として足すと二重計上になるため、合計額を読む際には注意が必要です。CyberBuzz

市場はどのように拡大してきた?

過去の公表資料を並べると、SNSマーケティングへの企業支出が中長期的に大きくなってきた流れは確認できます。

対象年 公表時点の市場推計 公表された前年比
2020年 5,519億円 107%
2023年 1兆899億円 117%
2024年 1兆2,038億円 113%

出典:サイバー・バズ/デジタルインファクト調べ。CyberBuzz+2CyberBuzz+2

ただし、この表は各調査時点で発表された推計を並べたもので、後から確定した売上高の連続データではありません。

たとえば、2023年の公表推計1兆899億円と2024年の1兆2,038億円を単純計算した伸び率は、2024年資料に記載された前年比113%とは一致しません。

調査の実施時期や推計の前提、カテゴリーの整理が更新されている可能性があるため、過去の公表値をそのままつないで厳密な成長率を計算するより、各年の調査が示す市場の方向性を読む数字として扱うのが適切です。

なぜSNS市場は伸びている?

公表資料からは、主に次の3つの成長要因を読み取れます。

  • AIなどを使い、広告と利用者を適切なタイミングで結びつける配信技術が発達した
  • 縦型ショート動画をはじめ、商品やサービスを伝えやすい表現形式が増えた
  • SNSとECの連携が進み、認知から購入までの導線を作りやすくなった

インフルエンサーが制作した動画を、通常の投稿だけでなく広告用クリエイティブとして利用する動きも広がっています。CyberBuzz

これは、SNSが単なる交流場所から、企業にとって「知ってもらう・比較してもらう・購入してもらう」までを担う販売チャネルへ変化していることを意味します。

一方、この調査は個人へのアンケートでも、公開求人の全件集計でもありません。

調査会社は、ヒアリング、自社で保有する調査データ、関連企業や機関のデータ、公開情報などを利用したと説明していますが、公開資料では個別データの件数や詳しい算出式までは示されていません。デジタルインファクト

したがって、市場規模だけでは、未経験者向けの案件数、採用率、平均報酬を判断できないという限界も押さえておきましょう。


未経験のSNS副業で狙う仕事は?公開求人20件を確認

未経験者が最初に狙いやすいのは、ショート動画編集、投稿画像制作、運用補助の3分野です。

市場調査だけでは個人向け案件の実態が分からないため、筆者は2026年7月25日、クラウドワークスとランサーズで公開内容を確認できた募集20件を抽出しました。

検索に使った主な言葉は「SNS運用」「Instagram投稿」「TikTok」「ショート動画」です。

2026年7月に掲載された募集を対象とし、同じ募集の重複を除外しました。募集終了案件も、業務内容を調べる目的で対象に含めています。

20件を手作業で分類した結果は、次のとおりです。同じ募集に複数の業務が含まれるため、件数は重複しています。

募集に含まれていた業務 20件中の確認件数 未経験者が担当しやすい範囲
ショート動画・リール編集 12件 カット、字幕、BGM、書き出し
フィード画像・表紙デザイン 8件 支給された構成からCanva等で制作
投稿・予約・DMなどの運用補助 5件 投稿設定、予定管理、定型対応
投稿文・台本の作成や調整 3件 支給テーマから文章案を作る

調査対象には、Instagram投稿画像、リールやストーリーズ用画像、投稿予約、DM対応をまとめて依頼する月額案件がありました。

一方で、動画素材と構成を発注者が用意し、受注者はカットや字幕を担当する募集や、Canvaで表紙だけを作る募集も確認できました。クラウドワークス+3クラウドワークス+3クラウドワークス+3

リール動画では、1本1,000円から2,000円、1本3,000円、1本3,500円などの提示例がありました。

月額案件やテスト案件も混在しているため、これらはSNS副業全体の相場ではありません。公開募集20件で確認できた個別の提示例にすぎず、作業量や品質条件も異なります。クラウドワークス+2クラウドワークス+2

この簡易調査で見えてきたのは、未経験向けの入口が「SNS運用を全部任せる仕事」ではなく、制作工程を切り分けた仕事として募集されることが多い点です。

狙い目1.縦型ショート動画の編集

市場調査では、インフルエンサーマーケティングに含まれる縦型ショート動画向け需要が、2024年に246億円、前年比137%になると見込まれています。

2029年には2024年比約2.6倍となる636億円まで拡大する予測です。CyberBuzz

公開募集でも、TikTok、Instagramリール、YouTubeショート向けの動画編集が目立ちました。

未経験者が担当しやすい範囲は、次のような作業です。

  • 不要部分のカット
  • テロップや字幕の挿入
  • 支給されたBGMや効果音の追加
  • 音量や色味の調整
  • 指定サイズでの書き出し

注意したいのは、1本当たりの報酬が低い案件では、修正や連絡を含めると採算が合わなくなることです。

動画の長さだけで判断せず、素材整理、構成、画像探し、修正回数まで確認しましょう。

狙い目2.Instagramの投稿画像制作

Canvaなどを使ったフィード投稿や表紙の制作も、未経験者が実績を作りやすい仕事です。

特に、文章や構成、使用写真が発注者から支給される案件であれば、最初はレイアウトや文字の読みやすさに集中できます。

ただし、画像をきれいに仕上げるだけでは、継続依頼につながる理由として弱いことがあります。

「誰に、何を伝え、どの行動につなげる投稿なのか」まで確認し、文字の優先順位を決めることが大切です。

狙い目3.投稿予約や数値整理などの運用補助

SNSアカウント運用支援市場は、2024年に283億円と推計されています。

公式資料では、新規参入が一巡し、支援会社へ依頼する企業と社内運用へ切り替える企業の二極化によって、成長は以前より穏やかになりつつあるとも説明されています。CyberBuzz

運用補助には、投稿予約、スケジュール管理、インサイト数値の入力、コメントの一覧化などがあります。

地味に見える仕事ですが、納期を守り、数字を正確に扱い、問題があれば早めに報告できる人は、継続業務で信頼を得やすいでしょう。

一方、募集時には「簡単な運用補助」と書かれていても、契約後に企画、画像制作、投稿文、DM対応、分析まで追加される可能性があります。

応募前に、どこからどこまでが報酬に含まれるのかを確認してください。


SNS副業の始め方は?未経験から進める5ステップ

一つのSNSと一つの作業を選び、自主制作を3本完成させてから、範囲の狭い案件へ応募します。

最初から「InstagramもTikTokもXも運用できます」と広げる必要はありません。

未経験の段階で優先したいのは、知識の広さより、決めた制作物を期限までに仕上げる経験です。

1.一つのSNSと担当業務を決める

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※画像はAIによるイメージ

まずは、媒体と作業を一つずつ組み合わせます。

  • Instagram×フィード投稿画像
  • Instagram×リール編集
  • TikTok×字幕・カット編集
  • TikTok×短い台本作成
  • X×投稿文の作成
  • YouTubeショート×縦型への再編集

流行だけでなく、毎週続けられるかどうかで選びましょう。

動画編集に興味があっても、パソコンを使える時間が短ければ、最初は投稿文や画像制作のほうが続けやすい場合があります。

反対に、文章を考えるより映像のテンポを整える作業が好きなら、ショート動画が候補になります。

2.投稿を見る側から、作る側へ切り替える

選んだ媒体で、同じ業界の投稿を10本ほど観察します。

ただ眺めるのではなく、次の項目をメモしてください。

  • 最初に何を見せているか
  • 誰の悩みを扱っているか
  • 文字量はどの程度か
  • 最後に何をしてほしいのか
  • コメント欄では何を質問されているか

投稿を分解して見ると、制作物が「おしゃれな画像」から「目的を持った情報設計」へ変わります。

他者の文章、画像、動画をそのままコピーするのではなく、構成の考え方だけを学び、自分の題材で作り直しましょう。

3.自主制作を3本作る

基礎を学んだら、架空の店舗やサービスを想定して3本制作します。

たとえば、駅前の架空カフェを題材にする場合は、次の組み合わせが考えられます。

  • 平日ランチを紹介するフィード投稿
  • 店内の雰囲気を伝える15秒のリール
  • 初来店時の疑問に答える投稿

自主制作には、「実在しない店舗を想定した自主制作」と明記してください。

存在しないフォロワー増加数や売上、予約数を成果として書いてはいけません。

数字の実績がなくても、想定する対象者、投稿の目的、制作理由、確認したい指標は説明できます。

4.制作時間を計り、判断メモを残す

作品を作るときは、完成物だけでなく作業時間も記録します。

たとえば、リール1本に4時間かかった場合、次のように分解します。

  • 素材確認:30分
  • 構成の整理:30分
  • 編集:2時間
  • 字幕確認:30分
  • 書き出しと修正:30分

時間を記録すると、応募する案件の納期に対応できるか、報酬と作業量が釣り合うかを考えやすくなります。

さらに、「冒頭で結論を見せた」「価格を先に表示した」など、制作時に判断したことも一行ずつ残しましょう。

このメモが、そのままポートフォリオの説明文になります。

5.担当範囲が明確な案件へ応募する

最初は、次のように納品物が明確な募集を選びます。

  • 支給された台本から30秒動画を編集する
  • Instagramの表紙を月4枚制作する
  • 投稿文を週3本作成する
  • インサイトの数値を表へ入力する
  • 指定日時に投稿予約を設定する

「SNS運用全般」「集客をすべて任せます」と書かれ、具体的な作業量が分からない案件は、未経験者には負担を読みづらい募集です。

完璧な準備を待つより、3本の自主制作を完成させ、条件の合う案件を一つずつ確認するほうが、次に必要な改善点が見えてきます。


SNS副業のポートフォリオと応募文はどう作る?

作品だけでなく、対象者、目的、制作理由、確認指標、改善案をセットで掲載します。

SNSの制作物は、見た目だけでは良し悪しを判断できません。

同じ画像でも、認知を目的にした投稿と、予約を目的にした投稿では、優先する情報が変わるからです。

ポートフォリオには、次の項目を載せましょう。

掲載項目 記載例
案件区分 架空のカフェを想定した自主制作
対応業務 Instagram投稿画像、リール編集
想定ターゲット 近隣で働く20代から30代
投稿の目的 平日のランチ候補として認知してもらう
制作物 フィード3枚、15秒リール1本
制作理由 1枚目に価格と提供時間を入れた
確認する指標 保存数、プロフィール移動、平均視聴時間
改善案 冒頭の文字数を減らし、料理を大きく見せる
使用ツール Canva、動画編集ソフトなど
稼働条件 対応できる曜日、週の作業時間

私が未経験者のポートフォリオで重視したいのは、派手さよりも判断を言葉にできることです。

「見やすくしました」だけでは、何を基準に作ったのかが伝わりません。

「昼休みに店を探す人が短時間で判断できるよう、価格、提供時間、店舗までの距離を1枚目にまとめた」と書けば、発注者は考え方を確認できます。

応募文は募集内容と制作例を結びつける

応募文では、「SNSが好きです」「未経験ですが頑張ります」だけで終わらせないことが大切です。

次のように、応募先の業務と自分の制作例を結びつけます。


Instagram投稿画像の自主制作を3本作成しました。飲食店を想定し、初来店者が価格や利用時間を判断しやすい情報設計を意識しています。今回募集されている月4本の画像制作に対応可能です。実案件の成果ではありませんが、想定ターゲット、制作意図、改善案もポートフォリオに記載しています。

未経験であることを隠す必要はありません。

対応できる範囲と自主制作であることを正直に示したうえで、募集内容を読んだ証拠を文章に入れましょう。

7日間で最初の作品を作る進め方

何から手を付けるか迷う人は、最初の1週間を次の大きさに分けてみてください。

  • 1日目:媒体と題材を決める
  • 2日目:参考投稿を10本観察する
  • 3日目:対象者と目的を一文で書く
  • 4日目:構成案を作る
  • 5日目:画像または動画を制作する
  • 6日目:スマートフォンで見直す
  • 7日目:制作理由と改善案を書く

1週間で仕事を取ることが目的ではありません。

まず一つ完成させ、「自分はどこに時間がかかるのか」を知ることが、次の練習を決める材料になります。


SNS副業の契約では工数と法律をどう確認する?

記事の内容に合う図3
※画像はAIによるイメージ

月額報酬だけでなく、企画、制作、修正、連絡、分析を含む総作業時間で判断します。

同じ「月2万円」の仕事でも、画像を作るだけなのか、企画や投稿、コメント対応まで含むのかで負担は大きく変わります。

たとえば、Instagram投稿を月4本制作する仕事を、次の条件で試算してみます。

作業 想定時間
テーマと構成の確認 2時間
投稿文の作成 2時間
画像4本の制作 4時間
修正対応 1.5時間
数値確認と報告 1.5時間
連絡と打ち合わせ 1時間
合計 12時間

これは相場を示す数字ではなく、工数を見落とさないための計算例です。

合計12時間の場合、単純な時間単価は次のようになります。

  • 月1万円:約833円
  • 月2万円:約1,667円
  • 月3万円:2,500円

ここから、クラウドソーシングの利用料、制作ツール代、通信費、案件を探す時間などが発生する場合があります。

修正が増えたり、素材が不足して自分で探したりすれば、実際の作業時間はさらに延びます。

契約前には、少なくとも次の条件を文章で確認しましょう。

  • 1カ月の投稿本数
  • 企画を担当する人
  • 写真や動画を用意する人
  • 投稿文作成の有無
  • 修正回数と修正期限
  • 投稿予約や公開作業の有無
  • コメントやDM対応の有無
  • 会議と報告の回数
  • 納品形式と納期
  • 報酬額と支払日
  • 実績公開の可否
  • 追加作業が発生した場合の扱い

ステルスマーケティング規制の対象は誰?

2023年10月1日から、広告であるにもかかわらず、一般消費者が広告だと判別しにくい表示は景品表示法上の規制対象となりました。

ここで法的な主体を正確に分ける必要があります。

消費者庁は、景品表示法の直接の規制対象は、商品やサービスを供給する事業者、つまり広告主だと説明しています。企業から依頼を受けたインフルエンサーなどの第三者は、同規制の直接の対象ではありません。環境省

ただし、SNS運用を請け負う人が広告表示を気にしなくてよい、という意味ではありません。

依頼者の指示どおりに投稿を制作した結果、広告主側の表示が問題になる可能性があります。

運用担当者は、報酬や商品提供がある投稿について、広告であることを読者が理解できる表示になっているかを発注者へ確認しましょう。

「PR表記を外してほしい」と依頼された場合は、そのまま公開せず、指示の理由と表示方針を確認する必要があります。

フリーランス法の取引条件明示義務は誰に適用される?

フリーランス法では、事業者が制度上のフリーランスへ業務委託をした場合、発注事業者は取引条件を書面または電子的方法で明示する必要があります。

取引条件の明示義務は、企業からフリーランスへの発注だけでなく、発注者自身もフリーランスである取引に適用される場合があります。

公正取引委員会の資料では、業務内容、納品や役務提供の期日、報酬額、具体的な支払期日などが明示事項として挙げられています。メール、SNSメッセージ、チャットツールなどによる明示も認められています。日本貿易振興機構+1

口頭で「まず始めてください」と言われても、作業範囲と報酬が決まる前に制作へ入るのは避けましょう。

発注者と受注者の認識をそろえる文章は、相手を疑うためではなく、後から双方が確認できる地図を作るためのものです。

仕事を受ける前に費用を求められたら?

消費者庁は2024年10月24日、月1回SNSへPR投稿をすれば報酬が得られるなどと勧誘し、高額な加盟金を支払わせる事例について注意喚起しました。環境省

次のような条件が重なった場合は、その場で契約や送金をせず、事業者情報と契約書を確認してください。

  • 仕事内容より高収入の説明が中心
  • 契約前に加盟金や保証金を求められる
  • 報酬の計算方法や支払日が示されない
  • 今日中などと決断を急かされる
  • 借入れやクレジット契約を勧められる
  • 会社名、所在地、責任者を確認できない

通常の案件でも、制作ソフトや通信環境を自分で用意することはあります。

しかし、「仕事を紹介するため」「報酬を受け取る資格を得るため」として高額な支払いを先に求められる場合は、仕事内容より契約構造を先に確認しましょう。


考察|生成AI時代に残るSNS副業と今後の見通し

ここからは、市場資料と公開求人を確認したうえでの私見です。

SNS市場は今後も拡大が予測されていますが、個人の制作業務が同じ比率で増えたり、報酬が一律に上がったりするとは限りません。

文章案、字幕の文字起こし、画像サイズの変更、簡単なレポート要約などは、生成AIや自動化ツールを使って短時間で処理しやすくなっています。

そのため、操作だけを担当する仕事は、短納期化や価格競争が進む可能性があります。

一方で、人の確認や判断が残りやすいのは、次のような仕事です。

  • 顧客の悩みを踏まえてテーマを決める
  • 企業の目的に合う構成を考える
  • ブランドに合う言葉遣いへ整える
  • 著作権、肖像権、広告表示を確認する
  • 誇張や誤解を招く表現を修正する
  • 数字が変化した理由を複数の視点で考える
  • コメントの意図を読み、対応方針を決める

AIが出力した投稿案をそのまま納品する人と、事実、権利、目的、読み手の受け取り方まで確認する人では、提供している価値が異なります。

筆者としては、今後のSNS副業では、制作ソフトを使う速さ以上に、公開してよい内容へ整える編集力が評価されやすくなると考えています。

また、市場の89.1%を広告費が占める事実も見逃せません。

未経験の段階から広告運用を引き受ける必要はありませんが、自分が作った投稿の先に、プロフィール、予約ページ、商品ページ、採用ページなどがあることは意識しておきたいところです。

投稿単体の見栄えだけでなく、「見た人が次にどこへ進むのか」を考えられると、企業がSNSへ予算を使う理由に近づけます。

成長の順番は、次の4段階で考えると分かりやすいでしょう。

1. 指定された制作物を期限までに納品する
2. 制作した理由を説明する
3. 投稿後の数字を整理して振り返る
4. 次に試す改善案を提案する

最初から4段階目を目指す必要はありません。

まずは一つの納品物を完成させ、その次に「なぜこの構成にしたのか」を説明できるようにする。この積み重ねが、制作担当から運用補助、運用担当へ進む土台になります。

投稿の反応が弱かったときも、漠然と「センスがない」と判断するのではなく、次の順番で確認できます。

  • 冒頭で対象者の悩みを示したか
  • 一つの投稿に情報を詰め込みすぎていないか
  • 最も伝えたい内容が最初に見えるか
  • 次に取ってほしい行動が分かるか
  • 事実、権利、PR表示に問題がないか

SNS運用は、当たり投稿を偶然作る作業ではなく、小さな仮説を作り、結果を見て整える仕事です。

完璧なアカウントを用意してから始めるのではなく、興味のある業界を一つ選び、想定する相手を一人決め、投稿を一つ完成させる。その大きさなら、今日から準備を始められます。


まとめ

2024年11月7日に公表された調査では、国内ソーシャルメディアマーケティング市場が1兆2,038億円、2029年には2兆1,313億円になると予測されました。

ただし、2024年市場の89.1%に当たる1兆727億円はソーシャルメディア広告です。

個人のSNS副業と比較的関係が近いSNSアカウント運用支援市場は283億円、縦型ショート動画向け需要はインフルエンサーマーケティング市場の内数として246億円と推計されています。

2026年7月の公開募集20件を確認した簡易調査では、ショート動画やリール編集が12件、投稿画像や表紙デザインが8件、投稿や予定管理などの運用補助が5件含まれていました。

未経験者は、Instagram、TikTok、Xなどから媒体を一つ選び、画像、動画、文章、運用補助のうち一つへ絞りましょう。

自主制作を3本作り、対象者、目的、制作理由、確認指標、改善案をポートフォリオへ載せると、完成品だけでは伝わらない考え方を示せます。

案件を選ぶ際は、提示報酬だけで判断せず、企画、素材準備、修正、連絡、投稿、分析まで含めた総作業時間を確認してください。

市場が伸びていることは、未経験者がすぐに仕事を得られるという保証ではありません。

それでも、担当範囲を小さく区切り、納品と改善を積み重ねれば、次に進むための具体的な経験を作れます。


よくある質問

SNS副業はフォロワーが少なくても始められますか?

投稿制作や動画編集、投稿予約などの仕事では、自分のフォロワー数だけで採用が決まるわけではありません。

自主制作と実案件を区別したうえで、対象者、制作目的、判断理由をポートフォリオに示しましょう。

未経験者はInstagramとTikTokのどちらから始めるべきですか?

画像や文章の整理が好きならInstagram、映像のテンポや字幕を整えることが好きならTikTokが候補です。

市場規模だけで選ばず、週に1本以上の自主制作を続けられそうな媒体を選んでくだ

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